K05
タグチファインアート
（東京）
西川茂は1977年岐阜県生まれ。2002年大阪芸術大学附属大阪美術専門学校芸術研究科絵画コースを修了。これまでに奈良、京都、東京で個展を重ね、現在は奈良市と京都木津川市を拠点に活動しています。西川は近年、都市に突然出現する布状のシート、仮囲いに覆われた、建設中、改築中あるいは解体中の建築物や構造物を題材に、抽象的表現を試みています。仮囲いの向こう側では、短期間のうちに建築物が出現したり更地に戻されたりと風景が一変します。それにより私たちは、眼に見えている総ては堅固に安定したものではなく常に変化している、ということに気付かされます。大胆な筆触で描かれる西川の作品「シールド・ハウス」は「万物の流動性」や「生成と消滅」、「時間」を表現しようとする試みです。今回は京都での展示にちなみ、改修工事中の金閣寺、平等院鳳凰堂、清水寺本堂など、寺社仏閣を描いた作品を中心に展示致します。それらを構成する伽藍は、千年の時を超えて私たちの暮らしを見守ってきました。変化するのはシートの内側よりもむしろ外側の世界であるという点が、他の「シールド・ハウス」作品とは逆であり興味深いところです。
Gallery Information
2001年設立。芸術は人間の存在の問題に関わるという信念のもと、国際的に活動する作家を展覧会やフェアを通してプロモートしています。主な取扱作家は、フランク・ゲアリッツ、岩名泰岳、キム・テクサン、クリスティアーネ・レーア、中川佳宣、西川茂、レギーネ・シューマン、ミヒャエル・テンゲス、塚本暁宣、等。
